Finance(金融)× Technology(技術)を合わせて「FinTech」
近年のトレンドとして、このキーワードを聞いたことがある方も多いだろう。実際、世界的にFintech市場は大きな盛り上がりをみせており、ここ日本でも注目のスタートアップ企業が増えてきている。
そんな背景もあり、健全な業界の発展と、Fintechエコシステムの活性化および世界の金融業界における日本のプレゼンス向上をミッションとして設立された「一般社団法人Fintech協会」。
今回は、Fintech協会の理事でありクラウドキャスト株式会社 代表取締役の星川 高志様に協会運営についてお聞きすると同時に、協会会員費やイベント費用の請求時などに活用している「MakeLeaps」を導入するに至った経緯、導入後の効果などについてお話しを伺った。
「MakeLeapsを導入した」その理由
紙やExcelによる請求管理ではなく、Fintechを活用
まずはFintech協会が「MakeLeaps」を導入した背景をお聞きしてもよろしいでしょうか
Fintech協会は、2014年10月から定期的に「Fintech Meetup」を実施するなどのコミュニティ活動を行なっていました。ただ、その際の運営は、理事や事務スタッフを含めボランティアで対応しているような状況だったんです。
しかし、国内外のFintechの盛り上がりを受けて、同じ志を持つスタートアップ20社、一般企業、個人や団体が集まり、2016年にFintech協会を発足しました。
その際、請求書や見積書などが必要な業務は、協会立ち上げ当初から「MakeLeaps」を活用していたんです。Fintech業界を支える協会だからこそ、紙やExcelではなくFintech、つまり金融テクノロジーを駆使したWebサービスを使い、ペーパーレス・キャッシュレス化を積極的に推進していこうと。
協会運営で請求や見積は、会員費を扱う際などに使われるのでしょうか?
そうですね。協会発足前は、先ほども述べたとおり理事もスタッフもボランティアのような形で関わっていたのですが、回を重ねるごとに自由で活発な交流活動を支える組織の必要性を強く感じ、会員から年会費を預かり運営していく形になりました。
請求業務自体は年に1回なのですが、1度に処理する数も多く、「MakeLeaps」で一括で対応できるのには助かっています。
他に、年に数回イベントを開催しており、先日は「Fintech Meetup at FUKUOKA Growth Next」と題し、主にスタートアップ企業を対象にしたミートアップを福岡で実施しました。その際の運営費用などの経費も「MakeLeaps」で管理しましたよ。
「MakeLeaps」を実際に使ってみての評価ポイント
「MakeLeaps」を、「Salesforce」や「Moneytree」などのITサービスと連動できる
2018年現在、Fintech協会にはどのくらいの会員がいるのでしょうか?
ベンチャー会員として実際にFintechを事業にしている会社から、個人、法人合わせて300ほどですね。
中には会計、経理、決済などFintechを活用できる分野別に競合企業も入っていますが、この業界自体が伸びていく過程にあるので、良きライバルであり一緒に協力して成長していこうという仲間のような雰囲気があるのが特徴です。
それに、世界的に見ると日本のFintech業界はまだ遅れていて、Fintechのスタートアップ企業及び会員数はこれからさらに増えると考えています。いえ、増えないといけないなと。
Fintech企業が増え、会員が増えると、より効率的な協会運営が必要になりますね。
まさにそうです。現在3期目で一定の会員が増えたきたので、会員情報のデータベースによる一元管理を含め、顧客管理のクラウドサービス「Salesforce」の導入は決まっています。
そういえば、たしか「MakeLeaps」は「Salesforce」と連動していましたよね?
はい。MakeLeaps for Salesforce (ML4SF) ですね。「Salesforce」の中で「MakeLeaps」を使って請求書などを管理できます。
人間がやる作業はどこかでミスすることもあります。会員の情報を更新したりするのにシステムによる管理は必須ですね。
他にも協会運営はペーパーレスを掲げているので、ほとんどの会員にデータにて資料を送っていますが、金融分野はまだ紙の請求書を使っている会社や行政機関もあるのが現状です。「MakeLeaps」なら、請求書の送付も、ボタン1つクリックすれば郵送対応してくれるのは助かりますね。
銀行の入金消し込みなどは、まだスタッフが手動でやっていたりしますが、それも「MakeLeaps」で管理できるので便利です。
「Moneytree」と口座連携する機能は使われていますか?
銀行口座(ほぼ全国の都市銀・地方銀行に対応)に蓄積される入金情報(入金日、入金額、振込名義)を「MakeLeaps」へ自動取込できる機能になります。
マネーツリーさんが提供している「MT LINK」が、ありましたね。確かにそれは便利。それ導入します(笑)。
あと、私が代表を勤めるクラウドキャストが提供する経費精算サービス「Staple(ステイプル)」も、「Moneytree」や「MakeLeaps」と連携できるので、より金融データが管理しやすくなりますね。
Fintechのエコシステムをもっと大きくしてくチャレンジを
最後にこれからFintech協会が目指すことを教えてください。
はい。本協会は、スターアップ1社ではなかなかできない関係省庁などとの制度改善や情報交換、連携・協力のための活動を通じて、オープンイノベーションを促進させていくことを目標にしています。
国の方針としてもキャッシュレスなどの取り組みは進めていますし、そうなれば目に見えてユーザーの生活が変わる実感を得られると思います。
そういった未来のために協会としてもFintechのエコシステムをもっと大きくし、この分野のスタートアップ企業が増えていく時代の流れの中で、社会発展に向けた取り組みをしていきたいですね。
協会としても、まだ3期目で企業で言えばベンチャー企業のようなフェーズです。「MakeLeaps」などのFintechサービスを活用し、少ない人数でもバックオフィス業務を担える組織体制を整えていきたいと思っています。
星川様のプロフィール
星川高志 (ほしかわたかし)
クラウドキャスト株式会社 代表取締役 / 一般社団法人Fintech協会理事
DEC (現HP) およびMicrosoftにおいて、新規事業の立ち上げ、米国本社直属の開発部門、同社初となる法人向けモバイルアプリ検証部門をリード。オフショア開発のマネジメントを経験後、SQL Serverの開発部門を統括。青山学院大学経営管理修士 (MBA)。1972年生まれ、英国留学経験あり。2011年クラウドキャスト株式会社を設立、2017年グッドデザイン賞を同社経費精算「Staple (ステイプル)」で受賞。
Fintech協会事務局様の事業内容
- 国内外の関連諸団体等との情報交換や連携・協力のための活動(Fintech Meetup)
- ビジネス機会創出のための各種活動
- 関係省庁(金融庁等)や関係団体との連携及び意見交換(ガイドライン等)
- Fintech(金融×IT)に関わる調査研究、及び情報発信
- その他本法人の目的を達成するために必要な活動