電子化とは?デジタル化との違いやメリット・デメリット・注意点を解説

こんにちは。請求業務をかんたんにするクラウドサービス「MakeLeaps(メイクリープス)」事務局です。

電子化とは、紙の書類や情報をデジタルデータに変換することです。電子化には多くのメリットがあり、企業の業務効率化にもつながるため、今後さらに電子化が進んでいくと考えられます。本記事では、自社で電子化を推進したいと考えている担当者に向けて、電子化とは何か、デジタル化との違い、電子化が重要視される背景、電子化推進のメリット・デメリットなどを解説します。

電子化とは

電子化とは、紙媒体の情報を電子取引データに変換し、電子的に管理・利用できるようにすることです。一般的にはペーパーレス化とも呼ばれます。電子化の例としては、紙の領収書をスキャンして電子取引データとして保存する方法などが挙げられます。

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デジタル化とは

デジタル化とは、IT技術を活用して業務の効率化や質の向上を図る取り組みを指します。

電子化はデジタル化の一環であり、電子化されたデータを基に業務の最適化や自動化を進めることがデジタル化の目的です。すなわち、電子化なしにデジタル化を進めることはできないといえます。

電子化とデジタル化の違い

電子化とデジタル化の違いを、それぞれの「目的」と「段階」の点で解説します。

「目的」が異なる

上述のとおり、電子化は紙の情報をデジタルデータに変換することが主な目的です。一方で、デジタル化の目的は、電子化されたデータを活用して業務の効率化や生産性の向上に役立てることにあります。電子化よりもデジタル化の方が広い目的を持つといえるでしょう。

「段階」が異なる

電子化はデジタル化を推進するうえで最初の一歩です。一方、デジタル化では電子化されたデータを活用してさらなる業務改善を行うため、電子化よりも進んだ段階であるといえます。また、デジタル化は一気に進められるものではなく、電子化を先に行う必要があることを理解しておきましょう。

電子化が重要視される背景

近年ではコロナ禍を経てリモートワークが普及し、多くの企業が働き方改革を推進しています。アフターコロナの多様な働き方を実現するには、電子化が不可欠です。今後も労働人口の減少が進むと予測されるなか、より少ない人数で業務を遂行できるよう、さらなる効率化が求められており、電子化の必要性が高まっています。

SDGsの観点からも重要視されている

電子化によるペーパーレス化は、SDGsの観点からも重視されています。

SDGsには17の目標がありますが、電子化により以下の目標達成が期待できます。
・目標8(働き甲斐も経済成長も):電子化による作業効率の向上で達成
・目標12(つくる責任 つかう責任):紙の消費削減によって達成

SDGsに関する取り組みは、企業イメージの向上にもつながるでしょう。

※参考:SDGs17の目標|SDGsクラブ|日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)

電子化を進める3つのメリット

電子化推進には、業務効率化やコスト削減、デジタル化推進といったメリットがあります。

業務の効率化ができる

紙媒体の情報を電子取引データに変換することで、コンピューター上でデータ管理ができるようになります。膨大な情報量のなかから必要なデータを速やかに検索できたり、電子帳票システムを活用すれば帳票に関するやり取りがスムーズになったりと、経理業務の負担を大幅に軽減できます。

電子化されたデータは紙のように経年劣化しないこと、保存場所がわからなくなるといった紛失リスクを抑えられることもメリットです。

コストが削減できる

紙媒体で情報を管理していると、印刷代やプリンターの維持費がかかります。1件あたりのコストは少額でも、積み重なると無視できない金額になる場合もあるでしょう。

電子化することにより、印刷コスト(用紙代やインク代など)やプリンターの維持費が削減され、紙媒体の保存スペースも不要になります。特に大規模な組織では扱う情報量が多くなるため、大きな削減効果が期待できます。

デジタル化推進につながる

すでに解説したとおり、デジタル化を進めるためには前段階として電子化が必要です。デジタル化が進めばテレワーク環境の整備も進み、多様な働き方を実現させやすくなります。VPN(Virtual Private Network)を活用することで、テレワークでも安全に社内システムが利用できるでしょう。

電子化を進めるデメリット

電子化を進めるうえでは、コスト面やセキュリティ面でのデメリットも考えられるため、しっかりと検討を重ねて準備する必要があります。

新たなコストが発生する

電子化を進めるためには新たなシステムを導入する必要があり、初期費用だけでなく保守・運用費用などのランニングコストもかかります。また、従業員に対する教育コストを見込む必要もあります。ただし、一時的な出費がかさんだとしても長期的にはコスト削減が期待できるため、トータルで費用を考えましょう。

システム障害などのリスクがある

データを電子化すると、システム障害が起こった際に業務が中断されるリスクや、ヒューマンエラーによりデータが損失してしまうリスクが生じます。事前にリスクを洗い出し、データのバックアップやセキュリティ対策強化などの対策を講じておきましょう。

電子化を進める前に確認しておくべきポイント

電子化の導入前に、法律面や運用面のポイントをよく確認しておきましょう。

法律を確認する必要がある

e-文書法や電子帳簿保存法など、法律により保存方法が義務付けられている場合もあります。保存しなければならない書類の種類や保存期間、保存方法など、法律の内容をよく確認しておきましょう。

ただし、法律が改定されたり、新たな法律が制定されたりする可能性もあるため、常に最新の法律を確認する必要があります。

業務フローを見直す

紙の書類を前提として業務フローが組まれている場合、電子化・デジタル化を推進するには既存のフローの見直しが必要です。

特に、電子化・デジタル化の推進を始めた当初は、業務フローの変更により現場の混乱を招く可能性もあります。より実態に即した業務フローを構築するためにも、従業員に電子化・デジタル化の意義をよく説明し、理解を得ておくことが重要です。

電子化する4つのステップ

電子化の具体的な手順を以下の4ステップに分けて解説します。

1.電子化を進める書類を決める

過去から現在に至るまで、すべての書類を電子化するには膨大な時間と手間がかかります。特に電子化する必要性が高い書類の種類を定め、最初は優先度の高い書類に絞って効率的に電子化を進めましょう。

たとえば、使用頻度が高い書類や業務上の重要度の高い書類は、電子化を優先した方がよいと考えられます。また、古すぎる書類や用途が限定的な書類など、積極的に電子化を推進しない書類の種類と、その取り扱い方法・保存方法についても話し合っておきましょう。

2.運用ルールを決める

電子取引データの保存方法や運用ルールは、事前に明確にしておきましょう。データの保存先は、自社ネットワーク内の保存システムやUSBメモリなどの保存媒体、クラウドストレージなどがありますが、利便性の観点やデータ紛失防止の観点からクラウドストレージへの保存がおすすめです。

また、保存したデータを有効活用できるよう、ファイル名には一定のルールを設けておきましょう。ファイルを削除する際のルールや、編集・削除権限を誰に付与するか決めておくことも重要です。

3.解像度・形式をルール化する

電子取引データは、パソコンなどの画面上で情報を適切に読み取れるよう見やすさが重要です。電子帳簿保存法などの法律でも、電子取引データの可読性について定められているため、コンプライアンスの観点からも解像度や形式をルール化する必要性は高いといえます。保存するデータの解像度の下限や上限、色は白黒なのかカラーなのかなど、具体的に定めましょう。

ただし、見やすさを意識するあまりデータ容量が大きくなりすぎると保存場所を圧迫するため、適切なサイズに留める必要があります。

4.電子化を実行する

電子化する書類の優先度や運用ルール、保存ルールが定まったら、書類の電子化を実行しましょう。紙の書類を電子化する手段は、自社の機器を使用してスキャンを繰り返す方法もありますが、書類の量が膨大になる場合はアウトソーシングの利用も検討するとよいでしょう。

アウトソーシングサービスによっては、スキャンだけでなくデータ保存まで代行してくれる場合もあります。ただし、社外の人間が書類に触れることになるため、セキュリティ対策のしっかりしたサービスを選びましょう。

電子化を進める際の注意点

電子化を進める際は、セキュリティ対策や後々のデジタル化といった点にも注意する必要があります。

情報セキュリティリスクや機器障害に備える

電子化されたデータには、機器の故障によるデータ損失、外部からの攻撃による情報漏洩など、システム障害・情報セキュリティのリスクがあります。システム障害や機器の故障に備えてバックアップを取る、交換用のサーバーを用意するなどの対策を行いましょう。

また、情報セキュリティリスクに対しては、ウイルス対策ソフトの導入が効果的です。さらに、従業員の知識不足や不注意による漏洩・紛失を防ぐため、適切な研修を行って全社的な情報リテラシー向上に努めましょう。

電子化はデジタル化を見据えて進める

電子化はあくまでもデジタル化への最初のステップです。データの電子化だけでなく、さらなる業務効率化に向けてデジタル化を推進しましょう。

経理業務においては、帳票管理のデジタル化に向けたシステム導入が有効です。帳票管理システムによるデジタル化を推進すると経理業務の負担を軽減でき、自動バックアップ機能によってデータ紛失のリスクにも備えることができます。

「MakeLeaps(メイクリープス)」で電子化に成功した事例

税理士法人を中核とするあじさいグループ様では、自社の請求業務を電子化するため「MakeLeaps(メイクリープス)」を導入しました。

その結果、請求書を印刷してから封入するまでの作業が不要になり、作業時間を1/3に短縮させることに成功しています。また、郵送費や印刷代、コピー用紙や封筒などの事務用品費を削減でき、コストダウンも実現しました。

※参考:お客様導入事例 あじさい税理士法人 様

まとめ

電子化とはデジタル化の第一歩であり、紙の書類を電子取引データに変換して保存・管理することを指します。業務効率化の恩恵を最大限に得るためにも、まずは電子化を進め、その後のステップとして業務のデジタル化を進めましょう。

クラウド型請求管理サービス「MakeLeaps(メイクリープス)」は、見積書や請求書までクラウド上で作成し、共有できるサービスです。作成した書類はワンクリックで印刷・封入・投函まで完了でき、クラウド上で全部署が最新情報を確認できるため、情報共有も簡単です。無料トライアルを用意しているため、まずはお気軽にお試しください。

 

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